• 西洋陶磁器
  • シルバー
  • ガラス
  • その他

コラム

銀座アンティークギャラリーのコラムのページです。

ベルリンKPMの陶磁器について

1750年の始めにウィルヘルム・カスパー・ウィジェリーがベルリンポーセリンを設立しました。1757年にプロシアの財務官 ヨハン・ゴッコフスキーがマイセン窯などから才能ある職人を招きいれ、ベルリンに新工場を建てました。

しかし、その支援者であったフリードリヒ大王は1763年には経営難に陥っていたベルリン窯を買収 することになり、ここで、ベルリンKPM(王立)と呼ばれるようになりました。この1763年にベルリン窯の有名な王のしゃくのマークが使用されはじめましたが、マイセン窯と同様、現在まで少しずつ形を変えています。 その間の1753−63年までのベルリン窯の品は大変数が少なく、現在殆ど市場に出回らなくなっております。

ベルリン窯は優れた絵付けの優れた磁器を製作し、量産ではなく、できるだけよい品を販売していくことを目指しました。そのため、ベルリン窯の古い作品は少なく、珍しいものになっております。ただ、カップ&ソーサーやプレート等の品に関しては比較的多く製作されていたようで、たとえば19世紀にはマイセン窯と同レベルの作品がベルリン窯ではより安く買えたようです。

ロココ風のものから古典的なものまで、とてもバラエティーに跳んだ造型と装飾のものを長年にわたり、作り続けました。ベルリン窯のものではなんと言っても陶板の絵付け技術がすばらしく、有名な絵を題材にベルリン窯にトップクラスの絵付師が彩色していました。現在でもとても人気がありますが、綺麗な作品が少なくなってきているのが残念です。

コラムの一覧ページに戻る