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コラム

銀座アンティークギャラリーのコラムのページです。

ルネ・ラリックのサインの種類について

ラリックのサインはルネ・ラリック自身のサインでなく、商標として成型時に鋳型から転写されたり、仕上げの際に手で書かれております。

1914年まではlaliqueと記され、以後1945年のルネ・ラリックが亡くなるまではR.Laliqueとサインが入れられました。 ただ、必ずしもその通りではなく、Rがぬけていたり、サインが不明瞭なものや無いものも存在します。

しかし、酸で溶かしたアッシドのサインもグラスに用いられていますので、専門の方でも区別が難しいようです。

サインには下記のようにいろいろあります。

線刻サインといい、ダイヤモンドで削って筆記体は初期のものに多く見られます。

研削サインは文字は大文字でルーと呼ばれる小型グラインダーで削られ、Rのサインも無いものもあります。

彫りこみサインはモレットと呼ばれる回転きり、筆記体で彫られます。グラスなどに多く使われました。20年代にもっとも使われました。 アシッドサインは切り抜いた型紙に酸を塗って削っています。同じように見えますが、ラリックではサンドブラストと呼ばれる型紙に研磨剤をする技法は使わなかったようです。 30年代に良く使われました。

陰刻鋳型サインは文字が凹んでいて、色々な書体が見られます。

陽刻鋳型サインは文字が盛り上がっていて、こちらも色々な書体が見られます。 同じモデルでも、サインの種類が異なっていたりしておりますので、 なかなか判断が難しいと思います。ですが、Rの付いた品はほとんどが1945年以前のものです。

ラリックのマーク

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